MIYABIの部屋

いつの日もこの胸に流れてるメロディー

真梨幸子『6月31日の同窓会』

f:id:miyabix2014:20200111154312j:plain
『6月31日の同窓会』年末に読んだものです
―その案内状が届くと死ぬ―
イヤミスの女王 真梨幸子が描く有名女子一貫校を舞台にした群像ミステリー。
悪意渦巻く女の友情と学園の闇。
おもしろくならない訳がないでしょう!


※以下一部ネタバレが含まれます。未読の方はくれぐれもご注意ください。

「BOOK」データベース等をもとにざっくり内容を纏めると・・・
伝統ある女子小中高大一貫校、蘭聖学園の卒業生が次々と不審な死を遂げる。
学園出身の弁護士 松川凛子は同窓生の証言から死亡した女性達が、存在しないはずの「6月31日」に開催される同窓会の案内状を受け取っていた事を突き止めるも、彼女自身にもその案内状が届いて・・・・


『6月31日に開かれる同窓会の案内状が届いた者はお仕置きが待っている』
一見するとホラーや都市伝説を彷彿しますが、中身は安定のマリ節全開!女同士のマウンティングバトルと罵り大会!! これを楽しいと思えてしまう私も相当歪んでますね^^;


卒業したあとの話とはいえ学園モノ。
現役のJKではなく卒業から10年以上が経ち、就職・結婚・育児の環境下にあるOG世代の同窓会というこのリアルさ…。
流石はイヤミスの女王、わかってらっしゃる(笑)
エスカレーター式進学校の生え抜きと編入組との隔たりや格差などなど、嫉妬と憎悪と悪意で構成された連作短編ミステリー。


今回も登場人物がわんさと出て来ます。

第1話 柏木陽奈子の記憶
第2話 松川凛子の選択
第3話 鈴木咲穂の綽名(あだ名)
第4話 福井結衣子の疑惑
第5話 矢板雪乃の初恋
第6話 小出志津子の証言
第7話 海藤恵麻の行方
第8話 土門公美子の推理
第9話 合田満の告白


登場人物の概算総数は9つの各エピソードに+2~3人ってイメージです。
真梨さんを読む時、時系列と人物相関図を意識しながら読まないと中断再開して訳わからなくなるのはも早仕様なので、1話毎にメモを取りながら読んでいったにも関わらず、ラストは大混乱に陥りました。

所謂どんでん返しモノってやつです。
どんどん人が死んでいきますが、グロさはないのでメンタルざっくり系ではなかったです。エンターテイメントとしては面白かったけど、センセまだちょっと生ぬるいんじゃなくって?
けど次はコレ…とまた手が伸びてしまう真梨さんの中毒性は今年も続行です。
連休中また数冊程仕入れて来たので、再読含め年内コンプリートを目指します!


こんな女子高の同窓会は嫌だ
真梨幸子「6月31日の同窓会」★★★☆☆