MIYABIの部屋

いつの日もこの胸に流れてるメロディー

レビュー『テティスの逆鱗』


美容整形の天国と地獄
テティス
ギリシャ神話の美しき女神、彼女の婚礼で最も美しい女神をめぐる参列女神達の争いが白熱し、トロイア戦争を引き起こしたともいわれる悲劇の女性。

美は一日にしてならず・・・
食事、運動、睡眠、化粧品とあらゆる美容法が後を断ちませんが、
お金とリスクで(個人差はありますよ)簡単になりたい顔や身体を手に入れる方法があります。

「多田村美容クリニック」に通う、終わりなき美への欲求にのめり込んだ女性達の末路をリアルに描いた、唯川恵の長編小説です。
 
以下レビューです↓

クライアント①西嶋條子(47)
「美のカリスマ」と称される女優。
数々の美容本を出版、その美貌だけを武器に芸能界を生きてきたが更年期に差し掛かり加齢による衰えに恐怖を感じる。
女優としての岐路に立たされた彼女の禁断の美容法とは・・・

クライアント②吉岡多岐江(36)
雑誌編集社に勤務する主婦。
4才の息子を出産を機に夫とはセックスレス状態。
もう1度夫に愛されたいという欲求とレーシック手術を機に、美容整形手術へのハードルが下がっていく・・・

クライアント③沢下莉子(21)
六本木高級店のナンバー1キャバ嬢。
ブスで苛められた過去を葬る為に整形で魅力的な容姿を手に入れた。
条件の良い結婚相手探しに余念がない莉子だが高校時代、自分を罵った好意を持っていた男が客として現れ・・・


クライアント④畑中涼香(29)
整形依存性の資産家ご令嬢。
女癖の激しい父親への嫌悪と、そのストレスで醜い姿に変わり果てた母親への軽蔑から無理な整形を繰り返し、その顔は面影の欠片もない。その要因には多田村との因果関係も…。

高い知名度と確かな技術を持つ美人医師 多田村昌世の患者という以外、接点のない4人の女性達が美への執着と依存の末、“触れてはいけない何か”に手を伸ばし心も体も狂気の魔女へと成り果ててしまう美容整形の天国と地獄を描いています。

もうね~最後はホラーですよ((((;´Д`))))
先生が金の猛者でなかった事が救いです。

巷では美魔女なる造語がメディアを賑わしておりますが、私自身、実年齢より見た目も中身も本当に若々しく美しく年齢を重ねられている方々を沢山見ております。
皆さん健康に気遣い、独自の美容法をお持ちの方もいらして見習わないといけないな~と襟を正す次第なのです(`・ω・´)


コンプレックスの塊で出来ている体でも逞しく生きてる私ですが(  ̄▽ ̄)v
雑誌の整形広告をガン見し“プチ”ぐらいなら…と思わなくもないのです。

しかしながら美に終わりはありません。
1つお直ししたらまたあっちが…こっちが…と気になりだして。。
私も多分4人の女性達の要素を持っている性分ですので…ありのままの姿で頑張ってこうと思う所存です(^з^)-☆

加齢とどう向き合うかは人それぞれ違いますが、気持ちだけはいつまでも若く有りたいものです。

ご利用は計画的に…
テティスの逆鱗』★★★★☆