MIYABIの部屋

いつの日もこの胸に流れてるメロディー

レビュー『魍魎の匣』


本日は私の大好きな長編推理小説をご紹介致します。

妖怪小説の巨匠、京極夏彦先生の代表作中の代表作、映画やアニメ、コミック化もされました百鬼夜行シリーズの第2段となる『魍魎の匣』でございます!

書店の「き」の作家欄にドドーンと鎮座する
弁当箱か‼┌(`Д´)ノと文庫本でも圧倒される堂々たる佇まい。
こんなん無理だし~って後退ったのは私だけではないはず。

平均的な文庫本3冊分に値する1060頁、
重さを計ってみたら0.5kgありました‼昔買った負荷付きリストバンドと一緒~!
全シリーズは『姑獲鳥の夏』から8作(※塗仏は1でカウント)刊行されておりますが、合算すると仔猫1匹分はウェイトありますね。
更に番外編や他作を加えると…(∞д∞)
プシュー

本棚に京極夏彦特設コーナーが作れました。

このシリーズは別名“京極堂シリーズ”とも言われ古本屋の店主で家業は宮司、副業で拝み屋…という異色の古書肆、
(彼の屋号から京極堂と呼ばれる)中禅寺秋彦が、魑魅魍魎に囚われた人々の憑き物を落とし未解決の殺人事件や、不可解な難事件を解決していくという怪奇ミステリー小説です。

全シリーズには“京極堂一味”と称される、やはり一筋縄ではいかない友人達やその“一味”に振り回されるサブキャラも多数登場し、回を追う毎に愛すべきキャラクターとなっていくのも見所の1つですね~。
私はシリーズでは同書と『鉄鼠の檻』が取分け好きな作品です♪

連続バラバラ殺人事件という痛ましい事件を軸に、思春期の親への反発や歪んだ愛の形、進退窮まった末の神頼みや個々の死生感等幾つもの伏線が散りばめられ、
更に博識な古書肆が語る、立て板に水の蘊蓄の数々。
頁内にみっしりと連なる活字を目で追って行く訳ですが、あんなに手に取る前迄は尻込みしていたのが嘘のように、
読み出したら止まらない程、グイグイこの世界観に引き込まれます。

あんなにバラバラだったピースが、最後は隙間なくピッタリはまる感覚は、身震いするぐらい圧倒されました(@_@;)

京極堂の…というより京極先生の膨大な知識量に圧巻されるだけでなくあの頁数なのに文章が決して次の頁に跨がらない!!
更に偶数の頁は必ず「。」で終わる!!!
文体の構成も完璧に計算しつくされたプロットの魔術師!?なんです!

片手持ちすると軽い腱鞘炎になりそうなレンガの様な重みも、終局に近づくにつれ軽くなっていく左手の比重に、淋しささえ覚えてしまうこの不思議な感覚…。

「この世には不思議な事など何もないのだよMIYABI君」
 ↑京極堂の決まり文句デス。

という声が聴こえて来そうな感じですが、気付けば肝心のレビューを書いてない気がしないでもないですね~(/ー ̄;)

京極夏彦愛読ブログをも1つ開設したい位話す事が多過ぎて、
1回じゃ語れそうにありませんね~(T∀T)
本の内容レビューはまた追ってお載せしたいと思います。
 
 
余談ですが・・・
私は京極夏彦作品では同シリーズの
薔薇十字探偵社」の榎木津礼二郎の大ファンであります♡
作中用語をお借りすれば榎木津信者とでも申しましょうか♪
榎さんの破天荒で荒唐無稽な変人っぷりから、たまーに飛び出すイケメン語録に付箋ペタペタする位に大好きなキャラなんですが~

リアル生活の中で榎木津礼二郎を語り合える友人は難しく…
どなたか私と榎木津トークをして頂ける方はいらっしゃいませんでしょうかね(*μ_μ)

映画で演じられた阿部寛さん(≧∇≦)
ラジオドラマで演じられた佐々木蔵之介さん(≧∇≦)
アニメで声を演じられた森川智之さんでもいいです(*´∀`)
↑あまり声優さんは詳しくありませんけど…
よろしくお願いします!!
 
魍魎の匣』…本編レビュー②に続きます。