MIYABIの部屋

いつの日もこの胸に流れてるメロディー

レビュー 『燃えよ剣』


何度となく読み返している愛読本
司馬遼太郎著『燃えよ剣
 
 
画像Amazonより

新選組関連小説の金字塔とも言える名書。
死んだら棺に入れて欲しいと家族には頼んではあるけど、
 
その前に土方歳三最期の地を見舞うまで死ぬに死ねないんだよね。
初夏のある日、同書を再読し終えた直後…
『そうだ!函館に行こう(゚∀゚)‼‼』
思い立ったら吉日、読んだ直後に函館行きのチケットをゲットして同書にも縁の場所を巡って来ました!北海道の美味しいものも沢山戴いてきました♪

以下レビューです


燃えよ剣』上下巻に渡り、新選組結成から函館戦争~明治維新迄を土方歳三の反政府目線で描かれていきます。

司馬先生の作品には要所々に作者の主観や解説、見聞等が添えられているのですが、それが押し付けがましくなく話の腰を折るでもなく、ほどよいボリュームなので歴史に詳しく無くても読みやすいですね。

上下巻通したキーパーソン的人物
…恐らくは架空のキャラになると思われますが

七里研之助(しちり けんのすけ) 
多摩時代に歳三が斬った他流師範代の仇討ちに、京まで追っかけて来る執念深さと目に刀傷のある居合いを得意とする浪人。

お雪(おゆき)
歳さんの恋のお相手で、京で軽傷を負った歳三の介抱からいつしか男女の仲へと発展して行く儚げな色香を持つ後家の女性。

新選組としては広く知られた事件や、幕府や他藩の動きの合間にこの2人の挿話が添えられる流れですね。

歳さんと言えば肖像写真を見ても納得のイケメンさんなんで、女性にモテるのは仕方ない事だと心得てますが歳さんに寵愛されるお雪さん…
やっぱり妬けちゃいます(>_<)

幾つか土方歳三を描いた作品を見てますが、燃えよ剣のヒロインが品格と芯の強さを兼ね備えた大人の女性って感じで1番好感が持てますね。

上下巻通して、土方歳三の言動行動がもうとにかくカッコいいんです!( 〃▽〃)

鬼の副長と恐れられた異名も、形勢が変わり賊軍として追われる立場になってからは少しずつ角が削れて、隊士達を労う動作に優しさや人間らしさが垣間見えるのですが…いざ戦場に立つと天性の軍師振りに弾が歳三を避けてく位の気迫と、鬼神の如く剣を振るう姿は何度見てもシビれますo(≧∇≦)o

武士に憧れ、武士として生き武士として死ぬ…
このブレない生き方が誰をも惹き付ける魅力なんでしょうね~。
刀や槍の時代じゃなくなった事を痛感しても、戦という乗った神輿から降りる事は喧嘩師としての自尊心が許せなかったんでしょうね。。

歳さんを狙撃した奴は何とも忌まわしい限りだけど、敗戦を重ねて降伏する光景が歳さんの瞳に映る事なく武士として命を燃やす事が出来て良かったのかな…とも。

歳さんのお墓や慰霊碑は諸国存在しますが、埋葬場所は謎に包まれたまま。
そんなミステリアスな所も魅力の1つになってるのかな*。・+(人*´∀`)+・。*
 
函館土方歳三追っかけレポートも追々のせていきたいと思います。
お読みいただいて有り難うございました。
 
何度よんでもわくわくします!!
燃えよ剣』上下巻 ★★★★★