MIYABIの部屋

いつの日もこの胸に流れてるメロディー

レビュー『八朔の雪 みをつくし料理帖』


『銀二貫』で大ファンになった高田郁さんの人気シリーズ「みをつくし料理帖
北川景子さん主演ドラマでもお馴染みですね。
今月発売の最新作『天の梯』で完結になるのですね~。
シリーズは10作品刊行されております。
 
 
というわけで全巻大人買いしちゃった!!!!
頑張って読まねばっ(っ`・ω・´)っ
 
水害で親を失い天涯孤独となった少女澪(みお)
当時女性が調理場に立つことを好しとされなかった時代、生まれ持った天性の味覚と腕一本を武器に、江戸っ子の舌を唸らす女料理人へと成長していく過程を描いた義理と人情の大ベストセラー時代小説です。

あらすじ・・・

大阪一の名店と謳われる料理屋の奉公人として働く澪は、天性の味覚と豊かな発想で料理人としての頭角を徐々に現していく。
不慮の災難で大阪を離れる事になった澪と主人の嘉兵衛と女将の芳は、
江戸店を切り盛りする若旦那を頼り店を訪ねるも、そこに暖簾はおろか左兵衛自身も莫大な借金をつくり姿を消していたのです。
そのショックと心労が祟り嘉兵衛は帰らぬ人に…、縁あって蕎麦屋の主人種市に見込まれ「つる家」を手伝う事で澪と芳は活路を見出すのです。

以下レビューです

狐のご祝辞      ~ぴりから鰹田麩~
上方と江戸の食文化の嗜好に戸惑う澪。
江戸っ子の舌に合い、且つコストのかからない酒の肴を試案する澪が目を付けたのが蕎麦の出汁を取った後の鰹節。
本来は棄てる食材、亡き主の「客が家で作れる物なら作るな」という言葉を胸に試行錯誤を経て新たな一品が完成するのです。

八朔の雪        ~ひんやり心太~
吉原名物の俄狂言を見学に訪れた澪一行。
帰りの道すがら茶屋でところてんを馳走になり、幼き日共に心太を食し八つで生き別れた幼馴染み野江の息災を願う澪。
両親を失った澪と芳との出会いが語られもう堪らず涙涙…。゚(゚´Д`゚)゚。

初星      ~とろとろ茶碗蒸し~
種市の長年の腰痛が祟り、つる家の暖簾を継ぐ申し入れに戸惑う澪。
初めは女料理人の作る献立に袖を振った常連達も、珍し物好きな江戸っ子を惹き付ける料理にお店は連日大盛況!
売れる料理と本当に作りたい料理に思案の末、沢山の人達の支えを受け極上の出汁で作る口どけ滑らかな茶碗蒸しが誕生する。

夜半の夢   ~ほっこり酒粕汁~
澪の茶碗蒸しが料理番付で初星を取り、つる家の評判は一躍江戸中に知れ渡る事になるのですが…出る杭は打たれる。
商売仇と敵視され厭がらせや逆恨みの末、放火され営業危機に陥るのです。
周りを危険な目に合わせてしまった負い目から料理の道から退こうとする澪。年の瀬迫る寒さの中で、鼻腔をくすぐる奉公時代の懐かしい酒粕の甘い香りに躍起され、つる家の復興を誓うのでした。


短編に出てくる料理の品々が、本当に美味しそうでリアルに腹の虫が‼
そして澪のひたむきさや人を思いやる気持ちが胸に逼り、何度も頁に涙の染みを作っては洟を啜り1巻目からこの泣きっぷり…。
この先私は一体何ℓの涙を流すことになるんだろうか^^;

澪の心の支えとなる二人の殿方や、寡黙な吉原の使いの殿方も皆素敵すぎるッ!幼馴染みの野江との再会は!?天満一兆庵の復興は!?
気になって仕事が手につかない!

続きは後日また。。。
 
8月の読書5冊め
『八朔の雪 みをつくし料理帖』★★★★★