MIYABIの部屋

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レビュー『ラプラスの魔女』


東野圭吾作家デビュー30周年の節目を飾る『ラプラスの魔女
2か月かかりましたが漸く読了しました。
角川書店創業70周年記念作でもあり、東野氏通算80作目の到達点でもあるメモリアルな1冊に仕上がっています。
キャッチフレーズは――彼女は計算して奇跡を起こす――
東野さんらしい頭脳戦サイエンスミステリーでした。


※注意 以下はネタバレを含みます。
これからお読みになる方は御注意下さい。

 
あらすじを要約すると・・・

遠く離れた2つの温泉地で火山ガスによる急性中毒事故が発生。
死傷者は二人の男性、遺体からは致死量に達した硫化水素が検出された。
現場検証や科学的根拠の末、不運な事故として処理される運びとなるのだが、
2つの事故現場で同一人物らしき少女の姿が目撃される。
この謎の少女は一体?そして彼女の目的とは?


公式HPで“小説の常識を覆す”“自身の過去作を壊したい”と銘打たれ、
意気込んで読み始めたんですけど…2ヶ月もかかっちゃいました。
決してつまらないとかじゃないんだけど… 
東野圭吾と言えば理系概念を駆使した物理学ミステリー。今回も幾重にも仕掛けられた伏線、不幸な事故、謎多き登場人物と先の見えない展開にむしろ徹夜本になりそうな盛り沢山のストーリー。
ですが、過去作を壊す程の著しい要素はさほど見当たりませんでしたね(´ε`;)

過去東野さんを読書中、挫折したり中断した記憶は思い出す限り無いんだけど…
他の作家さんなら“これはスゴい!”って唸ってたかもしれませんが、
告知等で見聞きした額面通りには受け取れなかったかなぁ(偉そうにすみません。)


歪んだ家族環境や復讐劇など内容は少し重めでしたが、それにあの物理学を絡める発想はさすが東野さんですね〰!


理数系が大の苦手な私。。。
今まで生きてきた中でフランスの数学者ピエール=シモン・ラプラスに接する場面は1度として訪れた事はありませんでしたが、
いい歳した大人ですけどそれでもやっぱり奇跡や運命を信じたいですね~(*´∀`)


読み終わってから装丁を改めて見てみるとその凄さが解ります!!
今年の夏がとにかく暑すぎて私の脳がいつも以上に思考能力が低下して、
集中力も持続しなかったのが超~遅読の原因かな??…って事にしておこう^-^;

来月公開の映画『天空の蜂』も楽しみです!
東野圭吾ラプラスの魔女』★★★★☆