MIYABIの部屋

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レビュー『祈りの幕が下りる時』


東野圭吾著『祈りの幕が下りる時
2018年1月27日に全国ロードショーということもあって、もう既に劇場で観た!という方も沢山いらっしゃるかと思います。
東野さんのベストセラー「新参者」加賀恭一郎シリーズ完結編で、2014年の第48回吉川英治文学賞受賞作品です。


「BOOK」データベースより
明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。
捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。
それは孤独死した彼の母に繋がっていた。シリーズ最大の謎が決着する。


ドラマ「新参者」でお馴染みの東野圭吾連作長編ミステリー。
10冊目の本編でシリーズ完結となるのですね。
そして加賀恭一郎といえば阿部寛さん!
読書中の台詞は全て阿部チャンボイスで脳内再生されるほど、紛うことなく阿部寛さんは磐石の存在感でした。


感想は当シリーズ完結であり、映画の予告にもあるように主人公加賀恭一郎の過去と深い繋がりを持っているという事で、真相については触れずにいておきます。


小説映画どちらも良かったのですが…映画だと時間的に行間部分がどうしても端折られてしまうので、やっぱり小説の方が揺れ動く感情の機微や子細な背景描写が窺えていいかなぁ。

原作では泣かなかったんだけど、映画はボロ泣きしちゃいました。
前作の『麒麟の翼』は中井貴一さんにドロドロに泣かされましたが、個人的に今回は小日向文世さんに涙腺崩壊。
それと事件の鍵を握る舞台演出家 角倉博美を演じた松嶋菜々子さん。松嶋さんはミステリアスな配役が本当に秀逸!加賀シリーズはドラマ映画ともに演技力に定評のある俳優さんが数多くキャスティングされてるのもいいですよね。

実をいうと原作シリーズ。
私、どれもまだ未読なんですよね^^;
ただの言い訳にしかなりませんがドラマ、劇場版、スペシャルドラマ…、映像が先に頭に焼き付いてしまうと小説の方もすっかり読んだ気になっていまだに手をつけてなかったんです。


最終章を先に読んでしまったのだけど、このさき刊行順に読んで行くにあたり何か差し支えあったかしら^_^;
まぁでも倒叙ミステリーのように加賀さんの過去を辿っていくのも、それもまた一興かなと。

備忘録として加賀恭一郎シリーズ
①卒業
②眠りの森
どちらかが彼女を殺した
④悪意
私が彼を殺した
⑥嘘をもうひとつだけ
⑦赤い指
⑧新参者
麒麟の翼
祈りの幕が下りる時


過去作では加賀恭一郎が対峙してきた数々の難事件を介して様々な家族のかたちを見てきましたが、映画の大ヒット舞台挨拶の折に東野さんから、“60年前の今日、私を産んでくれた今は亡き母にこの映画を捧げたい”とのメッセージが送られたという記事を見てぐっときちゃいました。

東野さんも還暦か~。


さて次の東野映画は5月4日公開の櫻井翔さん主演『ラプラスの魔女』になりますね。
公開に先駆けて、あの事件の前日譚となる『魔力の胎動』が明日3月23日新刊とのことですが、ワタシ的にあまり嵌まらなかったラプラス、、、
うーん…暫し静観かなぁ(-ω-)

更にさらに、今年秋には『人魚の眠る家』も篠原涼子さんと西島秀俊さん主演で映画化されるそうですね。
来年は木村拓哉さん長澤まさみさんの『マスカレード・ホテル』も控えてますし。
も1つおまけに『パラレルワールド・ラブストーリー』もキスマイの玉森裕太さん主演で映画化決定みたいね。
…てか東野映画はジャニさん御用達なの⁉

にしても後ろに4本スタンバイって…
改めて東野圭吾スゴいねー。


なんだか良く解らないレビューになってしまいましたが
(阿部)加賀さんにまたいつか会える日を楽しみにしています!
とりあえず私は「卒業」読みます。

小説映画両者ともに名作です。
東野圭吾祈りの幕が下りる時』★★★★★